- 「最近、身体のあちこちが痛む」
- 「同じ姿勢なのに、なぜ私だけが痛みを感じるのだろう⋯」
このような悩みを抱える方が増えています。実は、現代人の痛みには興味深い特徴があります。野生動物や原住民にはほとんど見られない慢性的な痛みが、なぜ私たちには頻繁に発生するのでしょうか?
この記事では、整体師として1000件以上の施術経験から得た知見を基に、痛みの本質と、特に背骨の動きが果たす重要な役割について解説していきます。あなたの「痛み」の原因と、その予防法が見えてくるはずです。
なぜ痛みを感じる? 痛みの閾値のメカニズム

私たちの体には「痛み」を感じる境目があります。この境目のことを「痛みの閾値」と呼びます。スポーツ選手が怪我をしても最後まで気付かないことがあるように、この閾値は状況によって変化します。
痛みを感じるまでには、3つの段階があります。まず体の組織に負担がかかり、炎症物質が発生します。次に、この物質を感覚神経が感知して脳に信号を送ります。最後に脳がその信号を「痛み」として認識するのです。
特に注目したいのは、この閾値が固定されていないという点です。疲労やストレス、睡眠不足といった要因で閾値は下がり、より痛みを感じやすくなります。逆に、リラックスしているときや気分が高揚しているときは、閾値が上がって痛みを感じにくくなるのです。
人それぞれの痛みの感じ方 ~個人差はなぜ生まれる?~
「同じ作業をしているのに、なぜ私だけが痛いのだろう?」このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実は、姿勢や体の使い方によって、特定の部位に負担が集中するかどうかが大きく変わってきます。例えば、デスクワークでも、モニターの位置や椅子の高さ、キーボードの位置によって、首や肩にかかる負担は大きく異なります。
さらに注目すべきは心理状態の影響です。ストレスを感じると体が緊張し、血流が悪くなります。すると組織への酸素や栄養の供給が減少し、痛みを感じやすくなってしまいます。

現代人特有の痛みの謎 ~野生動物や原住民との違い~
野生動物や原住民には慢性的な腰痛や肩こりがほとんど見られません。これは、彼らが自然な形で体を使っているからです。狩猟や採集といった活動を通じて、全身をバランスよく動かしているのです。
一方、現代人の多くは長時間同じ姿勢を続けます。特にデスクワークやスマートフォンの使用は、体に大きな負担をかけます。また、アスファルトの上を革靴で歩くことも、自然な体の動きを妨げる要因となっています。

背骨が紡ぐ全身の調和
背骨は単なる体を支える柱ではありません。全身の動きの中心軸として、様々な役割を果たしています。
背骨が硬くなると、その影響は全身に及びます。神経の働きが阻害され、筋肉の緊張が高まり、血液やリンパ液の流れも悪くなります。その結果、体のあちこちに痛みが現れやすくなるのです。
痛みのない身体作り ~背骨から始める健康管理
では、どうすれば痛みのない健康な体を作れるのでしょうか?
まず大切なのは、背骨の動きを妨げない生活習慣です。長時間同じ姿勢を続けることは避け、定期的に軽い運動や伸びをすることをお勧めします。
また、専門家による施術も効果的です。適切な施術により、硬くなった背骨の動きを改善し、筋肉の緊張を和らげることができます。これにより、血流が改善され、痛みの原因となる物質も排出されやすくなります。
まとめ ~自然な動きを取り戻すために~
痛みのない健康的な体づくりの鍵は、「自然な動き」を取り戻すことにあります。特に背骨の柔軟性を保つことは、全身の健康に大きく影響します。
日々の生活の中で、少しずつでも体を動かす習慣を取り入れてみましょう。そして気になる症状がある場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。
当店では、あなたの体の状態に合わせた丁寧な施術を行っています。背骨の動きが気になる方、慢性的な痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いているのは、姫路整体サロンあったか堂の白井正和です。
公開日:2024/12/28