
頭痛、肩こり、顎関節症、腰痛でお悩みの方へ。これらの症状の原因は、意外にも食事の栄養バランスにあるかもしれません。整体施術の効果を最大限に高めるための栄養の視点をご紹介します。
体の不調と栄養の意外な関係

当店での施術は多くの患者さんに喜ばれていますが、長年の不調を根本から改善するには、施術だけでなく日々の生活習慣も大切です。特に初めて来院される方からは『なぜ繰り返し症状が出るのでしょうか』というご質問をよくいただきます。
実は、一般的に「健康的」と言われている食事が、体の硬さや痛みを引き起こしている可能性があるのです。施術で筋肉や骨格を整えても、体を修復するための栄養素が足りなければ、すぐに元の状態に戻ってしまいます。
「バランスの良い食事」の落とし穴
福岡県の久山町研究では、伝統的な日本食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を14年間続けた結果、様々な健康指標が悪化したことがわかっています。運動療法を取り入れても、いわゆる「バランスの良い日本食」では、糖尿病や高コレステロール、肥満などが増加したのです。
現代人の多くが「バランスの良い食事」と思って摂っている高糖質・低脂質・低タンパク質の食事は、体を修復するための材料が不足した「質的栄養失調」を引き起こします。カロリーは足りていても、体の修復に必要な栄養素が不足しているのです。
同じカロリーでも栄養素の質が重要

カロリーだけでは栄養の良し悪しは判断できません。例えば、以下の食事は同じカロリー(約400kcal)でも体への影響が全く異なります:
- 高糖質食: 食パン2枚+ジャム(糖質70g、タンパク質8g、脂質2g)
- 低糖質高タンパク食: ゆで卵2個+アボカド1/2個(糖質2g、タンパク質14g、脂質32g)
同じカロリーでも、タンパク質や良質な脂質が多い食事の方が、体の修復に必要な材料を提供し、筋肉や組織の健康維持に役立ちます。研究によれば、低糖質食は代謝を高め、エネルギー消費量を増加させることも分かっています。
栄養不足が引き起こす体の不調

マグネシウムなどのミネラル不足や必須脂肪酸の不足は、筋肉の過緊張を招き、以下のような症状につながります:
- 歯ぎしり・食いしばり: マグネシウム不足による筋肉の緊張状態が、無意識の歯ぎしりや食いしばりを引き起こします。高糖質食はマグネシウムの排出を促進するため、症状を悪化させることも。
- 朝の頭痛・首こり: 夜間の歯ぎしりや食いしばりによる筋肉疲労が、起床時の頭痛や首のこりの原因になります。必須脂肪酸の不足は炎症を促進し、痛みを増強させます。
- 肩こり・腰痛: 筋肉の修復に必要なタンパク質や抗炎症作用のある脂質の不足は、慢性的な筋肉の緊張状態と炎症を引き起こし、肩こりや腰痛を悪化させます。
- 顎関節症: 咀嚼筋の過緊張と修復不足により、顎関節に負担がかかり、痛みや開口制限などの症状を引き起こします。
施術で緩めた筋肉も、栄養が足りなければ再び緊張状態に戻ってしまうのです。これが「整体の効果が一時的」と感じる大きな原因の一つです。
整体効果を高める食事の見直し

整体施術の効果を長続きさせるためには、以下の栄養面からのアプローチも大切です:
- 良質なタンパク質を増やす: 毎食、手のひらサイズの肉、魚、卵、乳製品などを摂り、筋肉の修復に必要な材料を補給しましょう。特に朝食でのタンパク質摂取は一日の代謝を高めます。
- 良質な脂質を恐れない: 特に青魚(サバ、サーモン、イワシなど)に含まれるオメガ3脂肪酸や、オリーブオイル、アボカド、ナッツ類などに含まれる抗炎症作用のある脂質は、体の痛みを軽減する効果があります。
- 緑葉野菜からのマグネシウム摂取: ほうれん草や小松菜などの緑の濃い野菜に含まれるマグネシウムは、筋肉の緊張を緩和する効果があり、歯ぎしりや食いしばりの軽減に役立ちます。
- 過剰な糖質を見直す: パン、米、麺類などの精製糖質を減らし、代わりに野菜や良質なタンパク質、脂質を増やすことで、体の炎症を抑え、ミネラルバランスを整えることができます。
当店の患者さんに見られる改善例

栄養バランスの見直しと定期的な整体施術を組み合わせることで、多くの患者さんに以下のような改善が見られています:
- 40代女性:慢性的な肩こりが3週間で軽減。朝のタンパク質摂取と青魚を週2回摂るよう食事を変更。
- 30代男性:週3回あった頭痛が月1回程度に減少。精製糖質を減らし、ナッツ類を間食に取り入れる習慣を開始。
- 50代女性:朝の顎の違和感がなくなり、歯ぎしりも減少。マグネシウムを含む食品と良質なタンパク質の摂取を意識。
これらの改善は、単に整体施術だけでなく、日々の食事改善の積み重ねによって達成されたものです。
まとめ:整体と栄養、両方からのアプローチ

体の不調を根本から改善するには、整体施術による物理的なアプローチと、栄養面からの内側からのアプローチ、両方が必要です。
私たちの体はタンパク質と脂質でできています。その材料が不足していては、どれだけ良い施術を受けても、体は修復できません。特に現代の食生活では、質的栄養失調に陥りやすく、それが様々な体の不調を引き起こしている可能性があります。
【簡単に始められる食事改善のポイント】
朝食または昼食に良質なタンパク質(卵、魚、肉など)を意識的に取り入れることから始めてみましょう。また、ナッツ類やアボカドなどの良質な脂質を小分けにして日中に摂ることも効果的です。緑の濃い野菜もできるだけ毎食取り入れて、マグネシウムなどのミネラルを補給しましょう。
体の不調は、整体施術と栄養改善、両方のアプローチで根本から改善できます。あなたの健康な毎日のために、当院がサポートいたします。
参考文献
- Ebbeling CB, et al. Effects of a low carbohydrate diet on energy expenditure during weight loss maintenance: randomized trial. BMJ. 2018;363.
- Calder PC. Functional Roles of Fatty Acids and Their Effects on Human Health. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 2015;39(1 Suppl):18S-32S.
- Gröber U, et al. Magnesium in Prevention and Therapy. Nutrients. 2015;7(9):8199-8226.
- The Hisayama Study. 九州大学大学院医学研究院環境医学分野.
姫路市で慢性的な症状でお悩みの方は、ぜひ当店までご相談ください。医学的根拠に基づいた運動療法を中心に、あなたの症状に合わせた最適な治療プランをご提案します。また、分子栄養学にもとづく栄養や食事の提案も行っております。
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この記事を書いているのは、姫路整体サロンあったか堂の白井正和です。
公開日:2025/05/12