「年だから仕方ない」、「軟骨が擦り減っているから」こうした言葉を、膝の痛みで悩む方々はよく耳にします。実際に、多くの整形外科では、レントゲン検査で軟骨の減少や骨の変形が見られると、それが痛みの原因だと説明されることがほとんどです。
しかし、この「常識」は本当に正しいのでしょうか?
私は17年の施術経験を通じて、膝の痛みの本質は別のところにあることを発見してきました。例えば、レントゲンでかなりの変形が見られる方でも、まったく痛みがない場合があります。逆に、レントゲン上はそれほど変形が見られないのに、強い痛みを訴える方もいらっしゃいます。
この記事では、膝の痛みの真の原因と、なぜ軟骨の磨り減りだけが問題ではないのかについて、詳しくお伝えしていきます。
膝痛に対する一般的な誤解
◆ 加齢による避けられない症状という誤解
「年を取れば膝が痛むのは当たり前」「変形性膝関節症は加齢による避けられない症状だ」?こうした考えは、実は大きな誤解です。確かに年齢とともに体の変化は起こりますが、それが必ずしも痛みに直結するわけではありません。
実際に80代、90代の方でも、痛みなく元気に歩かれている方は大勢いらっしゃいます。また、若い方でも膝の痛みを抱える場合があります。これは、年齢よりも体の使い方が重要な要因であることを示しています。
◆ レントゲン検査の限界
レントゲン検査は骨の状態を確認する上で重要な検査方法ですが、これだけで痛みの原因を特定することはできません。なぜなら、レントゲンは静止した状態での骨の形状しか映し出さないからです。
実際の痛みは、動作の中で発生します。同じように見える変形があっても、体の使い方次第で、痛みの有無や程度は大きく変わってくるのです。また、軟骨の状態だけでなく、周囲の筋肉や靭帯の働き、そして体全体の動きの連携も重要な要素となります。
◆ 筋力トレーニングだけでは解決しない理由
膝の痛みに対して、多くの場合「大腿四頭筋を鍛えましょう」というアドバイスがなされます。確かに筋力は重要ですが、これだけでは根本的な解決にはなりません。
なぜなら、筋力があっても、その力を適切に使えなければ意味がないからです。実際、アスリートのように強い筋力を持つ人でも膝の痛みに悩む方は少なくありません。重要なのは、筋力の有無ではなく、体全体をいかにスムーズに連動させて動かせるかという点なのです。
膝痛の本当の原因
◆ 体の連動性の重要性
人間の体は、一つの部位だけが独立して動いているわけではありません。足の先から頭まで、全ての部位が密接に連携しながら動いています。特に、膝の動きは足首、股関節、そして背骨の動きと密接に関連しています。
この連動性が失われると、膝に過度な負担がかかり、痛みの原因となります。例えば、背骨が硬くなると、本来背骨で吸収すべき衝撃が膝に伝わってしまいます。その結果、膝への負担が増大し、痛みが発生するのです。
◆ 背骨と胸郭の動きが与える影響
人間が二足歩行するようになる過程で、背骨、特に胸郭の動きは極めて重要な役割を担うようになりました。胸郭は呼吸とともに動き、それが全身の動きをスムーズにする要となっています。
しかし、現代人の多くはこの胸郭の動きが制限されています。デスクワークなどの長時間の同じ姿勢、運動不足、ストレスなどが原因で、本来あるべき動きが失われているのです。この状態で歩行や階段の上り下りをすると、膝に過度な負担がかかることになります。
◆ 日常生活での動作パターン
膝の痛みの多くは、日常生活における不適切な動作パターンの積み重ねによって引き起こされます。例えば、体が硬いまま歩く、椅子から立ち上がるときに体幹を使わず膝に負担をかける、階段の上り下りで体全体の連動を意識していないなど、これらの習慣が徐々に膝への負担を増やしていきます。
重要なのは、これらの動作パターンは意識することで改善可能だということです。体の連動性を取り戻し、適切な動きを習得することで、膝への負担を大きく減らすことができるのです。
あったか堂のアプローチ
◆ 動作分析による原因特定
当店では、まず詳細な動作分析からスタートします。歩行、立ち座り、階段の上り下りなど、日常的な動作を細かく観察し、体の使い方の癖を特定していきます。多くの場合、患者様自身が気づいていない動作の特徴が、痛みの原因となっていることが分かります。
特に注目するのは、背骨と胸郭の動きです。痛みのある膝だけでなく、体全体の連動性を評価することで、より効果的な改善プランを立てることができます。
◆ 体幹の動きを取り戻すアプローチ
施術では、痛みのある膝を直接刺激するのではなく、体幹、特に胸郭の動きを促していきます。背骨の動きが良くなると、自然と膝への負担も軽減されていきます。力を入れて頑張るのではなく、骨を意識しながら、ゆっくりと動かしていくことを重視しています。
◆ セルフケアの重要性
家でのセルフケアについても、詳しく説明させていただきます。ただし、ここで重要なのは「頑張りすぎない」ということです。過度な運動や無理な体操は、かえって症状を悪化させる可能性があります。
患者さんには「力を抜いて、ゆっくりと」を心がけていただくようお伝えしています。正しい動作を意識しながら、日常生活の中で少しずつ改善を積み重ねていくことで、自然と体が変化していきます。
Q&A
Q1: 手術を勧められていますが、必要でしょうか?
A: 手術の判断は慎重に行う必要があります。まずは体の使い方の改善を試してみることをお勧めします。実際に、手術を勧められていた方でも、動作の改善だけで痛みが軽減するケースが多くあります。
Q2: 年齢による影響は避けられないのでしょうか?
A: 確かに年齢とともに体は変化しますが、適切な体の使い方を身につければ、年齢に関係なく快適に動くことができます。
Q3: どのくらいで効果が実感できますか?
A: 個人差はありますが、多くの方が数回の施術で変化を感じ始めます。特に、動作が楽になる、疲れにくくなるといった変化を実感されます。
まとめ
膝の痛みは、単なる軟骨の磨り減りや加齢が原因ではありません。体全体の使い方、特に背骨と胸郭の動きが大きく関係しています。適切な体の使い方を身につけることで、年齢に関係なく、快適な動きを取り戻すことが可能です。
当店では、一人ひとりの状態に合わせた丁寧な施術と、わかりやすい動作指導を心がけています。痛みのない快適な生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
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この記事を書いているのは、姫路整体サロンあったか堂の白井正和です。
公開日:2025/02/04